愛媛の句碑めぐり575

伊予郡松前町

五郎櫃を追ひかけて行く蜻蛉哉ごろびつをおいかけてゆくとんぼかな

正岡子規マサオカシキ

「初鶏も知るや義農の米の恩」の句碑と並んで松前中学校校門前に建っている。当時は、漁婦が頭に桶を乗せて魚を売る光景が見られた。子規には、「五月雨や漁婦(たた)ぬれて行くかかへ帯」の句がある。漁婦が頭に乗せる桶を「御用櫃」(ごようびつ)といったが、それが転じて「五郎櫃」となった。母を慕って追いかけていく子の姿が蜻蛉に重ねられているようで切ない。

句碑データ

住所
松前中学校前
建立年
平成4年
建立者
不明

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