愛媛の句碑めぐり575

東温市

追ひつめ多鶺鴒見えず渓の景おいつめたせきれいみえずたにのけい

正岡子規マサオカシキ

東温市

雲来り雲去る瀑の紅葉可奈くもきたりくもさるたきのもみじかな

夏目漱石ナツメソウセキ

子規と漱石の句が同じ句碑に刻まれている。漱石の句は、明治28年11月3日、白猪の滝を訪れて詠んだもの。滝の音の他は何も聞こえず、時がとまったような静寂の世界。雲の動きのみが現実味を示す。子規は漱石から送られた句稿の中のこの句に◎をつけている。子規の句は、『寒山落木』所収。子規は明治24年8月、太田紫洲、竹村黄塔と同行し近藤家に一泊。白猪の滝を観瀑した。

句碑データ

住所
河之内 白猪の滝
建立年
昭和58年10月
建立者
不明

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