愛媛の句碑めぐり575

新居浜市

童ら能蝉さし尓来る社可那わらべらのせみさしにくるやしろかな

正岡子規マサオカシキ

新居浜市

風に聞け何れ可先に散る木の葉かぜにきけいずれかさきにちるこのは

夏目漱石ナツメソウセキ

新居浜市

樟千年神さびをはす宮の秋くすせんねんかみさびおわすみやのあき

柳原極堂ヤナギハラキョクドウ

境内には百本近い樟があり、春ともなれば若葉が萌え輝き、一宮神社ならではの神々しさが宿る。漱石の句は『思い出す事など』 「十一」に登場する。木の葉は冬の季語だが、この句では秋の木の葉が意識されている。子規の句は、夏の日ざしが照りつける中、蝉を捕る大勢の子供達が元気に走り回る姿が目に浮かぶ。どちらも一宮神社を詠んだものではないが、広い境内と樟樹林のある当神社にふさわしい句と言えるだろう。碑は、楠の木の根元に南に向かって建っている。伊予の俳人子規と極堂、伊予にゆかりのある漱石の三文人の生誕100年を記念して建てられた。

句碑データ

住所
一宮町1丁目3-1 一宮神社
建立年
昭和41年
建立者
矢野 樟坡(宮司)

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