愛媛の句碑めぐり575

新居浜市

かゞやきて神ながらなる樟若葉かがやきてかみながらなるくすわかば

富安風生トミヤスフウセイ

昭和 24年9月、風生が同神社で開かれた句会に臨み、境内の天然記念物の樟樹林の見事さに嘆賞して詠んだ句である。この樟は、天正の陣で兵火にあって焼失したが、わずかに焼け残った株から芽を出したものが現在の巨木となり、樹齢は一千年と指定される。風生はホトトギス派の俳人で、昭和3年俳誌「若葉」を主宰。高浜虚子の提唱した花鳥諷詠を継承した。碑は神社宮司である矢野樟坡らが中心となって、国指定一宮神社樟樹群の保存と愛護のために富安風生翁句碑建設会を組織し、市や教育委員会、文化財保存会等の協力を得て建立した。除幕式の昭和28年5月10日には、風正も夫人同伴で出席した。

句碑データ

住所
一宮町1丁目3-1 一宮神社
建立年
昭和28年5月
建立者
富安風生翁句碑建設会

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