西条市
起て見れば春雨はれず日も暮れずおきてみればはるさめはれずひもくれず
冬の月いよいよ伊予の高根哉ふゆのつきいよいよいよのたかねかな
桃の明スサ切男眠気也もものめいすさきるおとこねむけなり
小林一茶コバヤシイッサ
一茶は寛政6年4月に讃岐の金毘羅に詣で、専念寺(香川県観音寺市)に滞在した。ここで伊予紀行を企画しながら詠んだ句が「冬の月いよいよ伊予の高根哉」である。「伊予の高嶺」は古来、石鎚山を指すもので、登山口にあたる西条の地にふさわしいとの考えから、この句を選んだ。『寛政七年紀行』の西条の地の記述部分と共に、碑に刻まれている。一茶は寛政7年2月20・21日の両日、西条市大町に滞在し、「起て見れば春雨はれず日も暮れず」「桃の明スサ切男眠気也」 と詠んでいる。スサは牛のエサになるわらのこと。桃の花は満開なのに、雨がしとしとと降って、スサを切る男の顔も眠そうである。
句碑データ
- 住所
- 大町1159 西條神社
- 建立年
- 平成1年7月
- 建立者
- 光雅(みつまさ)宮司
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