心も体も癒やす避密のショートトリップ

奥伊予の自然と山里文化…ありのままの暮らしに包まれて

愛媛県内でも山深き西予市の奥伊予エリアをめぐる1泊2日の旅。流行りのテントサウナを楽しんだり、農泊で山里の暮らしを体感したり、四国カルストの奥地へ踏み込んだり。そんなどっぷり田舎に泊まろう的な旅を、西予出身のフードイラストレーターで、SNSでも活躍中の山森めぐみさんとめぐります。

山森めぐみさん
愛媛県西予市出身のイラストレーター、漫画家。食べ物系絵日記などを発信するInstagramでは、愛媛のおいしいものや思い出の味なども紹介し、並々ならぬ食への愛を感じる投稿に共感するフォロワーが多数。著書に『いつだってごはんのこと。』(宝島社)など。
[Instagramアカウント:aneeejyaで検索]
地元の農家さん直送の新鮮野菜に宇和米、精肉・鮮魚もそろう♪
西予宇和ICから車で約15分。国道56号沿いにあるこちらのファーマーズマーケットには、県内屈指の米どころ・宇和の美味しいお米や新鮮な野菜、果物が大集合。精肉や鮮魚まで何でも揃うので、バーベキューの食材探しにピッタリ。農家自家製の田舎味噌など、ここでしか出合えない加工品も!
デイキャンプにテントサウナ、静かな湖のほとりでアウトドア時間
宇和と野村の町境にある温浴施設「ユートピア宇和」のキャンプサイトでは、2021年6月から焚き火台、テントサウナのレンタルを開始。デイキャンプでまったりくつろいだら、自然を眺めながら温泉でゆったり。最高のリラックス時間を満喫できます。
四季のめぐりに寄り添い、自然の豊かさの中で田舎暮らし。
ベンさんとマサミさん夫妻が営む古民家民宿「おめぐり庵」の離れを一棟貸し切りでお泊り。自家農園で育てた有機野菜を使ったビーガン料理をいただき、自然の恵みに感謝。畑づくりや発酵食品づくりをお手伝いしたり、朝は犬の散歩をしたり、おしゃべりしたり。ありのままの田舎暮らしを送る二人の我が家にお邪魔します。
菓子パン、調理パン、フランスパン、スイーツ系などとにかく種類がすごい!
野村町の中心部にある「ノーブル」は、1990年創業の老舗パン屋さん。こしあんぱんの上にようかんをのせた昔懐かしの「ようかんぱん」や、ライ麦パン生地にバターを包み焼き上げた人気No.1の塩パンなど、ここならではのパンを手づくりしており、その数なんと約100種類!
伊予生糸の工場見学やコースター手織りなどの体験メニューも楽しい
蚕糸業で「シルクの町」として栄えた野村町の歴史・文化にふれる資料展示のほか、西日本唯一の生糸工場見学ができます。フレンドリーな館長さんをはじめ、スタッフさんが丁寧に説明をしてくれるので、気軽に声かけを。コースター手織り体験や藍染体験、ストール織り体験などの体験も充実しています。
白壁の蔵を活用した食事処でゆったりとランチ
母屋のお隣にある白壁の蔵は、農村体験交流館「蔵」として営業しています。大正時代の蔵を在来工法により修復しており、吹き抜けの空間は開放感たっぷり。名物のうどんは、ごぼううどん、梅わかめうどん、肉うどん、天ぷらうどんなど豊富なラインナップ。2階には広間があり、惣川地区や土居家の歴史を今に伝える資料を展示しています。
青々と茂る樹木に包まれて森林浴。神秘的な山歩きを楽しんで
大野ヶ原のブナの原生林は約75ヘクタールにも及び、その一部は愛媛県が指定する自然環境保全地域に指定されています。標高1300メートル付近に位置するため夏は緑の葉が生い茂り、足元に目をやれば山岳地帯ならではの可憐な草花を見ることができます。
城川ベーコン&城川和栗スイーツを筆頭に、商品開発がスゴイ!
のどかな山里の風景が広がる城川には、魅力的な素材がたくさん眠っている。そんなよいものを広めたいという想いから、城川ベーコンや城川和栗のお菓子などの自社商品を次々と生み出す商品開発力で一躍人気道の駅に!ここでしか買えないオリジナルメニューも人気です。
野村町の憩いの場所として親しまれている呉服屋カフェ
野村町にある「スイーツ工房 絹」。地元のフルーツや乳製品などを使用した季節のスイーツを手づくりする傍ら、呉服屋カフェも開いています。野村のいいものや着物文化に触れながら、お茶に合うコーヒーやお抹茶で一服。オーナーや地域の人々との交流も楽しみです。
column

[山森めぐみさん体験コメント]
旅に出よう!と思ってもなかなか出かけられなかったこの2年間。
ようやくコロナが落ち着いたこのタイミングでお声がけいただいて今回巡った“避密”の西予市。
 
私自身の出身地なこともあって、地元の田舎具合はよーく知ってます。
「えっ…そんなに見所ってあったっけ…?」とちょっと心配になりつつも出かけてみたら、私達を待ってくれてたのはありのままのドーンとした自然でした。
 
セカセカ生きてきていたせいか、この光景の美しさはあんまり目に入ってなかったみたいです。
都会で流行りのお店はありません。
あるのは、素朴で飾らない優しさを持つ土地の人々と、圧倒的な自然。
五感で自然を吸い込んで、土地の美味しいものをいただいて。
じっくり私の中に西予の温かさが染み込んでいくような一泊二日でした。
私、いいところで産まれて育ったんだなぁ。
 
この旅に出て、始めてみたいなと思ったものがふたつ。
ひとつはデイキャンプ、ふたつめはハンドメイド。
タープを張って、寒空の下でいただく熱々コーヒーとサンドイッチの美味しさよ!
そしてシルク博物館で集中して機織りをした時の心が整う感じはなんとも言えないものがありました。
こうやって新しいものに興味が湧くのも旅の醍醐味ですね。
 
今回のコース、県内の方にも県外の方にもぜひオススメです。
新たな自分自身の発見と大自然の癒しを存分に満喫してください。