【愛媛県内子町】大正ロマンを感じるレトロな映画館「旭館」


2025.09.24

大正ロマンな活動写真館「旭館」

内子町の町並みから少し入ったところにある、旧活動写真館「旭館」。
※活動写真とは明治〜大正時代を中心に使われていた古い言葉で、のちに私たちにも聞き馴染みのある「映画」という言葉に置き変わっていきました。

この大正レトロな建物は1926年に建てられ、地域の映画館として活用されてきました。
建設された当時は、大正ロマンと呼ばれるように西洋のモダンな文化や日本の伝統美が融合したものが流行っていて、そのためか洋風のデザインに日本の木造建築や瓦葺が混ざった和洋折衷な建物になっています。

1965年には映画館としての営業が終了し、その後は家具の展示場や倉庫としてしばらく使用されていたそうです。
時が経ち2013年には約半世紀ぶりに映画館として復活し上映会が行われ、同年に国の登録有形文化財にも指定され、来たる2026年にはなんと築100年を迎えます。
しかし建物の老朽化が進み、この建物が取り壊されてしまう可能性も日に日に高まりつつあります。
そこで昨年2024年より、地域おこし協力隊OBでゲストハウス「内子晴れ」を経営する山内さんが中心となって、地域住民の方々がこの建物を利活用し保存していく活動を行っています。
今回はその活動の一環である「旭館縁日」の様子を取材してきました。

旭館縁日へ

「旭館が町により開かれた場所に」との思いで新たな活動が始まった2024年初春。
その活動の軸の一つとして、毎年8月末に開催されているのがこの旭館縁日です。
※チラシ画像は公式Instagramより引用
町並周辺の地域住民の方々が中心となって、さまざまな出店や催しが開催されています。
子どもたちから家族連れの方々、ご年配の方まで老若男女問わず多くの方が訪れて、この旭館という舞台でのお祭りを思う存分楽しんでいました。
また第2回となる今年は地元の高校生も参加し、準備のお手伝いや出店なども行いました。
写真に写っている提灯も学生さんたちが中心となって制作したそうです。
加えて今年は出店だけでなく催しとして人形劇も行われました。
地元の子どもたちを中心に興味津々で大賑わいでした!

旭館のこれから

老朽化が進み、今後の保存が課題となっている旭館。
まずは多くの方に興味を持ってもらおうと、新たな試みが日々行われています。
先ほど上げた旭館縁日のほか、定期イベントの旭館喫茶や映画祭、高校生たちが中心の新聞づくり、観光客向けのガイド・一般開放などが行われ、日に日に盛り上がりをみせています。

イベント等の情報については旭館公式Instagram(@asahikan_uchiko)にて随時更新されていますので、そちらをご確認のうえ、ぜひ現地を訪れて大正時代から続く長い歴史背景を感じてみてはいかがでしょうか。
 
以前もえひめ写活部(写真サークル)で内子へ合宿をした際に案内していただきました(撮影は友人)。
◎記事制作協力:旭館館長・内子晴れ店主 山内大輔さん

ライタープロフィール

ひめ旅部のみよしたくまです!

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ひめ旅部のみよしたくまです!

 
えひめ写活部(写真サークル)の活動なども併せて、県内各地の四季折々の景色を取材して回っています。
 
フィルムカメラやミラーレス一眼をはじめとした様々なカメラで、スナップやポートレートの撮影をしています。

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