愛媛の句碑めぐり575

松山市

島に住めば柑子沢山な正月日和しまにすめばこうじたくさんなしょうがつびより

河東碧梧桐カワヒガシヘキゴトウ

「柑子(こうじ)」は柑子蜜柑のこと。青蜜柑とも言う。無季俳句で、「正月」は季語ではない。小粒の柑子がたくさん盛られているのが目に付いた。空は晴れ渡り、周囲の海も美しく照り輝く正月日和である。碧梧桐は、島での生活を楽しんでいる彼らを、微笑ましく眺めていたに違いない。島民を思う、詩情あふれる句である。昭和3年の作。「三昧」所収。興居島は、高浜の西の沖合2km程の海上にある有人島。「碧梧桐の道」と呼ばれる道には、「瀬戸に咲く桃の明方の明日の船待つ」「汐のよい船脚を瀬戸の鷗は鷗づれ」の句碑もある。

句碑データ

住所
泊町 御手洗碧梧桐の道
建立年
平成21年10月
建立者
ごご島里山作りグループ

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