愛媛の句碑めぐり575

今治市

むさんやな兜の下のきりき里寸むざんやなかぶとのしたのきりぎりす

松尾芭蕉マツオバショウ

加賀の小松(石川県小松市)に向かった芭蕉は、多太(ただ)神社に現在も祀られている斉藤実盛の兜を見た。実盛の兜の下で、コオロギが秋の哀れを誘うように鳴いていると詠んでいる。斉藤実盛公は平家の武将で、白髪を染めて出陣し、勇壮な戦士を遂げた。その後実盛公の直系は黒谷に移り住み一門が栄えた。鎌倉時代には実盛の直系が祖先の霊を慰めようと、満願寺に供養塔を建てた。碑はこの塔が県の有形文化財の指定を受けたことを記念して建てられた。

句碑データ

住所
朝倉下甲145 満願寺 鐘楼前
建立年
昭和55年3月
建立者
不明

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